贋作シリーズと呼ばれている、シャーロックホームズ本編では語られなかった事件を扱った事件簿をつづるシリーズ。本編でシリーズ4作目。
ホームズシリーズはワトソン医師の視点で書かれているが、本編中では名前だけしか出てこなかった犯罪者や、事件の名前だけ書いてあることがある。「あのときは大変だったなぁ」という、ワトソン氏の思い出や、ホームズが自分の手がけた事件を自慢するようにワトソン氏に語りかける場面、そして正常的にやばすぎて発表できなかった事件がそのような扱いを受けている。
この本では、これらの語られなかった事件についてオーブリー・B・ワトスンという人物が発表した、という形でトムソンが自由に筆をふるい、新しいホームズ冒険譚を書いたものである。シャーロッキアンによる本家取りの創作です。
このような本家取りの取り組みは世界各地で行われているが、トムソンの作品は割といい方なのだそうだ。
発表できなかった作品を題材にとっているので作風が少し暗く、題材がスキャンダラスな事件に偏っている。(これは解説の中でもふれられていたが)。
ドイル作の本編を聖典として呼び、物語的に随時引用したり脚注に説明を入れる割合が多く、
何か聖典との接点を無理矢理作っているような感じがあった。
「ホームズにはこんなシーンもあったんだぜ、知ってた?」という調子だ。
それが作品の趣旨といえばその通りなのだけれど、なんだか少し読みにくい。
シャーロック・ホームズのドキュメント
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